コラム

Column

腰痛診療に関して

脊椎診療班の梶原です。今回は腰痛に関してご説明させていただきます。

腰痛は日々の外来の中でも最も多い訴えで、高齢者の方では約50%以上の方が罹患している症状です。多くの腰痛は、変性疾患(腰部脊柱管狭窄症・腰椎変性すべり症)・腰椎椎間板ヘルニア・筋膜性疼痛などに分類されます(原因のわからないものも多くあります)が、腰痛の中には治療を急ぐものがあります。

具体的には、

・骨粗鬆症性椎体骨折

・癌の骨転移による病的骨折

・感染性脊椎炎

・大動脈解離
・尿管結石

などの疾患が挙げられます(これが全てではありません)。


これらの腰痛は治療が遅れると命に関わることや永続的に障害が残存する可能性もあり注意が必要です。また、多くは激痛を伴いますが、初期の痛みは軽いこともあります。

また、これらの診断には、『red flags』とわれる兆候を見逃さないことが大切で、下記に示すような症状があれば医療機関に相談をすることが必要です。

激痛

時間や活動性に関係しない腰痛

安静時の痛み

体重減少
栄養不良

下肢の広範囲の神経症状

発熱

癌やステロイドでの治療歴


以上、危険な腰痛に関して紹介しました。

現在、腰痛を主訴として来院される方は非常に多く、患者様全員に確定診断のためCT やMRI検査を行うことは困難なのが現状です。しかし、適切なタイミングでの受診で救える機能障害も多くあるので、心配なことがありましたらいつでもご相談ください。

(文責:梶原隆義)

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