コラム

Column

人工股関節の重さについて

慈恵医大第三病院 整形外科 股関節診療班 の原田 直毅と申します。
今回は、人工股関節置換術(THA)で使用するインプラントの重さについてお話します。

金属が入って足が重たくなるのではないか、体重が増えるのではないかと心配される方をたまに見かけます。

インプラントは「カップ」「ライナー」「骨頭」「ステム」の4つのパーツからできています。
患者さんの骨の形に合わせて最適なサイズを設置するため、骨格の大きい方には大きいサイズ、骨格の小さい方には小さいサイズのインプラントを使用します。

インプラントの大きさによって誤差はありますが、
平均的なサイズでの重さは


カップ   約50g

ライナー  約20g

骨頭    約60g

ステム   約100g

計     約230g

230gというと身近なものではリンゴ1個分程度です。

手術後に足が重たい感じがするとおっしゃる方もいますが、切除した大腿骨や削った骨盤の重さを考慮すると、増えたとしても100~200g程度です。

手術の影響で一時的に筋力が落ちるので足が重たいと感じる方もいますが、早い方では術翌日から自身で足をあげられますし、遅い方でも1週間以内には自身で足があげられるぐらいまで筋力が回復します。
リハビリでは術翌日から車椅子に乗り、術後2日目から歩行訓練を開始しています。
平均的には術後2週間で片手にT字杖をついての歩行で退院となります。

今回はインプラントの重さについてお話しました。
次回は整形外科やリハビリテーション領域では馴染みの深いものであり、人工股関節術後にも使用する「杖」についてお話します。

(文責:原田 直毅)

一覧に戻る

交通アクセス Access

電車でお越しの方

京王線 「国領駅」より徒歩12分

バスでお越しの方

  • 京王線 調布駅

    調布駅南口より約10分

    京王バス つつじヶ丘駅南口行 慈恵医大第三病院前下車

    小田急バス 成城学園前駅西口・渋谷駅・二子玉川駅・
    狛江駅北口行 慈恵医大第三病院前下車

  • 京王線 国領駅

    国領駅から約4分

    小田急バス 狛江駅北口・狛江営業所行
    慈恵医大第三病院前下車

小田急線

狛江駅北口より約10分

  • 小田急バス 武蔵境駅南口・調布駅南口行
    慈恵医大第三病院前 下車

    京王バス 調布駅南口行 慈恵医大第三病院前 下車

  • 小田急バス 慈恵医大第三病院行 終点 下車

    京王バス 調布車庫前行 慈恵医大第三病院前下車